ルーディメンツというのは打楽器の基本的な奏法を集めたものです。演奏で使えるフレーズ集みたいなものです。

現在、 Percussive Arts Society (略称PAS)という組織が40種類のルーディメンツを定めており 国際的に利用されています。バンドのドラマーだけでなくマーチングの世界でも非常に重要な基礎的な技術となっています。

N.A.R.D という団体が定めた「 Standard 26 American Drum Rudiments 」という26種類のルーディメンツがあって、PAS が新たに14種類のルーディメンツを加えて、現在の40種類になりました。

ここでは4グループ全40種類のルーディメンツを紹介します。


7種類の奏法

40種類もあるルーディメンツは7つの奏法の組み合わせから出来上がっています。 実際のルーディメンツの説明の前に、その7種類の奏法を説明します。

シングルストローク

スティックを1回振り下ろして1回だけ打面を打ちます。"ひとつ打ち"とも呼ばれる。RLRL。

ダブルストローク

スティックを1回振り下ろして打面を2回打ちます。"ふたつ打ち"です。RRLL。

ディドル

同じ手で2回打つこと。ダブルストロークと似ていますが、ダブルストロークの場合は、ひと振りで同じ打面を2回打ちますが、同じ手で2回続けて打つことだけを指します。

パラディドル

パラとディドルの合成語。パラはふたつのシングルストロークのことで、パラにディドルを組み合わせた奏法です。打順は RLRR または LRLL となります。

ドラッグ

2つの連続した音符を同じ手で演奏すること。スティックの使い方はディドルと同じですが、ドラッグはディドルの倍速で演奏されます。例えば、もし16分音符のパッセージを演奏しているとすればそのパッセージ内でのドラッグは32分音符となるが、ディドルは16分音符となりまする。ほとんど装飾音として演奏されます。 装飾的に使うダブルストロークといったところでしょうか。

フラム

小さな音の装飾音の後に、逆の手で大きな音の主音を打ちます。装飾音と主音を別々の手で打つ事です。

ロール

打面を細かく叩いて擬似的に延びた音を作る叩き方。ドラムロールと言えばわかるかな?ザッーっていう音です。